小松マテーレ
時価総額282億のうち259億が現金と有価証券。営業利益25億を出す本業に付いた値段は約23億円。しかも会社は株数を9%消却した。
決算短信・決算説明資料・中期経営計画のPDF本文から数値を直接取り、3C・SWOT・株価シナリオと「買い支える価値」を検証したレポートです。買い支えの成立度が高い順に並べています。
時価総額282億のうち259億が現金と有価証券。営業利益25億を出す本業に付いた値段は約23億円。しかも会社は株数を9%消却した。
防火シャッターは設置も定期点検も法定義務。需要を守っているのは景気ではなく法律で、点検は資格者しかできない。
ROE 20.1%・営業利益率18.8%・自己資本比率79%で実質無借金。ただし通期業績は最後は秋冬の気温で決まる——会社自身がそう書いている。
通期営業利益を330億→200億に下方修正。だが会社自身の要因別内訳では、130億のうち需要要因は10億だけ。残りはコストと為替だった。
1四半期で3,136億円の自社株買いを市場価格の約10%引きで完了した。ただし原資の一部は借入で、ネット現金は3,778億円から759億円まで痩せている。
上半期は営業利益+50.0%。だがその利益は商品在庫を2年で3.5倍に積んで作ったもので、営業キャッシュフローは2期連続マイナス。
20年続いた過払い金の重石が消える一方(2年で+348億)、金利上昇・貸倒増・経費増がほぼ同額で乗ってきた。
中期経営計画2027は資本効率の手をほぼ打ち切った。だが計画の起点だった2025年度営業利益750億が、実績346億と404億円ずれている。
今期は営業利益+90.5%の計画。だが増加分34.7億円のうち22.3億円は、のれん償却が消えただけ。第1四半期を実力ベースに戻すと前年比マイナスだった。
上方修正・増配のあとに年初来安値。今期の事業利益860億円のうち718億円が米国子会社TAAで、その上振れは米国のアルミ関税が作った利ざやだった。
ブレーキ配管の「漏らさない」技術がAI液冷に接続する筋は通っている。だが有利子負債548億は時価総額の1.8倍。
判定の見方:「買い支える価値」は買い推奨ではありません。「株価が下がったとき、その下落は資産の毀損なのか、値段だけの問題なのか」という問いへの答えです。詳しくは 「買い支える価値」とは何か をご覧ください。