当サイトのレポートは、二次情報サイトではなく決算短信のPDF本文から数値を取っています。手間はかかりますが、二次情報だけでは見えない事実が実際に何度も出てきました。その具体例と、どこを見ているかをまとめます。
中期経営計画2027は、2025年度の営業利益750億円を出発点に、そこから+450億円を積んで最終年度1,200億円に届かせる設計でした。ところが2025年度の着地は346億円。
二次情報サイトには「実績346億円」も「目標1,200億円」も載っています。しかし計画が前提としていた起点が750億円だったことは、中計のPDF本文(P12のロードマップ)を開かないと分かりません。404億円のずれは、目標達成の現実味を根本から変える情報でした。
2026年3月期の純利益は前期比△48.9%。数字だけ見れば業績悪化です。しかし決算短信の本文にはこう書かれていました。
親会社株主に帰属する当期純利益は非上場株式の一部について投資有価証券評価損12億32百万円を計上したことにより15億円(前期比48.9%減)となりました。
営業利益は+14.7%、経常利益は+13.0%で増益。本業は伸びていて、落ちたのは一過性の評価損だけでした。純利益の増減だけを追っていたら、確実に誤読していた場面です。
決算データブックの費用明細を並べると、営業利益が586億円(2025年3月期)から980億円(2027年3月期予想)へ+394.4億円増える内訳が、1円単位で一致しました。
「過払い金の重石が消える一方で、ほぼ同額の向かい風が吹いている」という構造は、この明細を開かないと言葉にできません。
否定しているわけではありません。株価・時価総額・PBRといった市場データや、10年の推移を素早く俯瞰するには圧倒的に速い。当サイトでもそこは使っています。
ただし二次情報には共通の癖があります。特別損益や一過性要因が落ちて、「きれいな数字」だけが残ることです。投資判断で効いてくるのは、まさにその落とされた部分です。
だから当サイトでは、二次情報しか取れなかった項目を各レポートの末尾に必ず明記しています。
決算短信そのものは各社のIRページとTDnetで無料で読めます。まずはそこからで十分です。
そのうえで、複数銘柄を横断して比較したり、過去に遡って傾向を見たりする段階になると、有料のデータベースが効いてきます。代表的なものを挙げておきます。
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